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C の歴史

Cの普及には、 コンピュータを動かす基本ソフトであるオペレー ティングシステムの代表格である UNIX と深い関係があります。C は UNIX の開 発の途上で、そのスタッフらによって開発された言語なのです。米国ベル研究所 で DEC 社のミニコンピュータ PDP-7 上に最初の UNIX が開発されたときに、開 発スタッフの一人である Ken Thompson が、1970 年にこのシステム用に B とい う言語を開発しました。B はそれ以前にあった BCPL という言語の影響を受けて います。

これが C の前身となった言語です。この B を改良し、1971 年に、同じく UNIX の開発スタッフの一人である Dennis Richie が開発したのが C です。C という 名前は「 B の次」というところから来ています。その後、UNIX は C で開発され るようになりました。それ以前はマシン毎に特有の形式をもつ言語で開発されて いました。マシンに依存しない言語で開発することにより UNIX は様々な機 種への移植が容易になり、開発元であるベル研が UNIX の内容を公開したことに 伴って広く普及しました。

このように C は UNIX とともに普及してきました。しかし、C が普及していく にしたがってマシンごとに少しづつ異なる C が現れて、C の互換性が危う くなってきました。そこで、米国規格協会(ANSI)が C の標準化に当たり、 1989 年に ANSI 規格の C が生まれました。


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Yoichi OKABE 2006-05-20